この記事は、下記動画の解説記事「その2」です。
解説記事その1は こちら です。
解説記事その1では、「奥義 煉獄殺」でフルバーストの威力を逆に利用できれば、Lv20でも星喰撃破が可能なだけのダメージが出せることを確認しました。
今回は、その1で考察した条件をふまえながら「どうやってフルバーストを耐えるのか?」をメインに解説していきたいと思います。
解決すべき問題
フルバーストはかなり厄介な技です。
具体的には、以下のような特性があります。
・INT依存ダメージ1000%
・ランダム15回攻撃
・無属性
・追加効果で即死+混乱(基本付与率100%)
・命中率999%
・行動速度補正50%
▶ [参考:GameFAQs Etrian Odyssey V: Beyond the Myth – FAQ ]
▶ [参考:世界樹の迷宮Ⅴ 公式コンプリートガイド ]
上記の特性を踏まえた上で、以下の条件を満たす方法を考えます。
・衝撃セスタスが「奥義 煉獄殺」でフルバーストを1発だけ受け、チャージ効果を得る
・衝撃セスタスがフルバーストで戦闘不能にならず、かつ次のターンに攻撃可能
即死対策
フルバーストの追加効果である即死への対策は必須です。
確実な即死対策は種類が少なく、具体的には以下の2つのどちらかしかありません。
A. アクセサリ「彗星の飾り」の装備効果で無効にする。
B. ユニオンスキル「不屈の闘志」の効果で無効にする。
逆に言えば、アクセサリを犠牲にするか、ユニオンを犠牲にするかの二択となります。
アクセサリもユニオンも優秀な効果のものが多いので、他の競合要素を考慮した上で融通が効きそうな方を選択することになります。
命中を下げる唯一の方法
フルバーストを15回すべて耐えるのは現実的ではありません。
なので、回数をどうにかして減らすことを考えます。
最も効果がありそうなのは、盲目を付与して「15回のうち何割かを回避する」作戦です。
フルバーストの命中率は999%に設定されていますが、必中ではないので盲目にすれば回避判定に持ち込むことができます。
それでは、盲目でどれくらい回避が期待できるのかを詳しく見ていきます。
命中率の計算処理は、必要な部分だけを抜粋すると以下のようになっています。
[1] 攻撃側と防御側のステータス(AGI, LUC)差による補正倍率を求める
[2] スキルの命中率に [1] の補正倍率を適用する
[3] バフ・デバフ・パッシブスキルの補正を [2] の補正結果に適用する
[4] [3] の補正結果が150%を超えている場合は150%に補正する
[5] [4] に盲目補正(命中率0.33倍)を適用する
▶ [参考:DrFetus's Pastebin – EO5 Algorithms (WIP) ]
ここから、以下のことがわかります。
・盲目状態の場合、最大でも命中率は 150% × 0.33 ≒ 50%
・[3] までの補正で命中率を150%以下にできない場合、[1]~[3] の補正は無視してよい
フルバーストの命中率は999%に設定されており、[1]~[3] の補正で命中率を150%以下にするのは不可能です。よって、盲目にするだけで最大の回避効果が得られるといえます。
(かつ、フルバーストを回避する方法は盲目にする以外にはないともいえます。)
以上から、盲目にすると命中を約50%まで下げられることがわかりました。
これにより、攻撃が命中する回数を平均で15回 × 50% = 7.5回 まで下げられました。
命中率50%・試行15回で二項分布を計算すると、命中回数ごとの確率は以下になります。
命中回数はおよそ70%で6~9回の範囲に、90%で5~10回の範囲に入ることがわかります。
回数にムラが出てしまうので確実性は下がりますが、期待値が半分になるのは大きいです。
スキル等の考察
ここまでで、およそ7.5回までフルバーストの命中回数を減らすことができました。
ここからさらに、「無効化」や「食いしばり」効果で1回ずつ耐えていくことを考えます。
いま想定している条件には『衝撃セスタスの「奥義 煉獄殺」を発動させる×3』が含まれています。これで確定で3回は耐えるので、実質的な残りはおよそ 7.5 - 3 = 4.5回です。
以下、利用できそうなスキル等について考察していきます。
これらをうまく組み合わせて、なるべく確率の高い戦法を構築するのが目標です。
トライシールド(ユニオンスキル)
ダメージを確定でちょうど3回だけ無効にします。
ちょうど6回命中する場合(確率およそ15%)を狙うなら、実はこれだけで条件はクリアできてしまいます。まるでこのために存在しているかのような絶妙な回数です。
不屈の闘志(ユニオンスキル)
ダメージを確率で食いしばります(0~5回)。
食いしばりの基本発動率は50%で、1回発動するごとに発動率が10%ずつ減衰します。
▶ [参考:GameFAQs Etrian Odyssey V: Beyond the Myth – FAQ ]
即死対策も兼ねることができるのは良い点なのですが、無効化ではないという点と耐える回数の期待値でトライシールドに大きく劣ります。
用済みのメンバーを犠牲にする
衝撃セスタス3人以外の2人を生存させる必要がないのであれば、この2人を犠牲にして最大で2回まで受けることができます。(地味なようで非常に重要な役割です。)
狙われ率を調整して、衝撃セスタス×3が「奥義 煉獄殺」で耐えた後にこの2人が狙われるようにできるなら、許容できる命中回数に0~2回の幅をもたせることができます。
その他、職業固有のスキルで使えそうなもの
▶ バンカー(ドラグーン)
狙われ率を調整する必要がありますが、設置1個あたり1回(最大3回)受けられます。
予め設置しておければフルバーストのターンの行動も自由になります。
▶ 空蝉の衣(死振リーパー)/無慈悲な盾(ネクロマンサー)/防衛指示(犬狼ハウンド)
それぞれ確定で1回受けられます。フルバーストのターンの行動は制約されます。
死霊の防御力はネクロマンサーのLv依存なので、HP9999で「無慈悲な盾」をしても耐えられるのは1発だけです。
▶ 呪詛移し(召霊ネクロマンサー)/魂の祈り(天譴シャーマン)
確率で食いしばります。パッシブスキルなので保険程度には使えるかもしれません。
実際に採用した方針
以上の考察を踏まえ、撃破動画では確率が高いと思われる組み合わせとして
・即死対策は「彗星の飾り」を装備する
・ユニオンは「トライシールド」を使う
・用済みのメンバーを犠牲にする
・可能なら職業固有スキルでさらに確率を高める
を基本的方針として採用しました。
狙われ率の調整が別途必要ですが、これなら
(1) トライシールドで無効化 +3回
(2)「奥義 煉獄殺」×3 で食いしばり/チャージ +3回
(3) 用済みのメンバーを犠牲にして +0~2回
の順でフルバーストを受けることができるので、命中回数6~8回の場合に条件を満たせます。
命中6~8回の確率はおよそ55%ですので、これはまずまずの確率といえると思います。
……といったところで、長くなってきたので 次回 に続きます。
次回からは、種族・職業・スキル振り・装備選択などについて解説していきます。
「行動速度」「SP不足」など、低レベルならではの落とし穴が満載です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。